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暗算のコツ：まとめ

暗算力や計算の速さは「基本的な（"ふつう"の）計算を速く解く力」と「工夫して計算する力」の2つで決まります。

【基本的な計算を速く解くコツ】

【工夫して計算するコツ】

  • 足し算の順番を変える
  • キリがいい数で計算してから調整する
  • かけ算は先に10や100を作る
  • 同じ数をかけるかけ算は先にまとめる
  • 大体の平均値を基準に調整する

    • 【基本的な計算を速く解くコツ】

    暗算のコツ：
    2けた＋2けたの足し算は「前」から計算する

    2けた＋2けたの足し算は、1の位から計算せず、まず10の位同士を足して、そこに1の位同士を足したものを足すと計算が速くなります。

    例：「74＋58」は「70＋50は120、そこに12（＝4＋8）を足して132」

    暗算のコツ：
    2けた－2けたの引き算も「前」から計算する

    2けた－2けたの引き算も、まず10の位同士を引き算して、次に1の位同士を引き算します。
    1の位でくり下がりが起きる場合は、10の位の数を1減らします。

    例：「83－41」は「80－40は40、3－1は2で42」
    例：「83－47」は「80－40は40、3－7は6（＝13－7）で、くり下がりがあるので46から10の位を1減らして36」

    くり下がりがある時は1の位から10の位にもどるため、最初は複雑に感じますが、練習すればすぐに使いこなせます。

    暗算のコツ：
    2けた×1けたのかけ算も「前」から計算する

    2けた×1けたのかけ算も、1の位から計算せず、まず10の位の方のかけ算を計算して、そこに1の位の方のかけ算を足すと計算が速くなります。

    例：「74×7」は「70×7は490、そこに28（＝4×7）を足して518」

    2けた×1けたのかけ算が暗算で速くできるようになると、「2けた×2けたのかけ算」や「2けたでの割り算」もより速く計算できます。

    暗算のコツ：
    100や1000からの引き算は、見て答えが分かるまで練習する

    100や1000からの引き算は、練習するうちに見れば答えが分かるようになります。
    はじめは、100から引く場合は99、1000から引く場合は999から引いて、最後に1をもどす方法で暗算してみましょう。
    くり下がりが起きないので、簡単に暗算できます。

    例：「100－38」は「99－38は61、そこに1をもどして62」
    例：「1000－287」は「999－287は712、そこに1をもどして713」

    100や1000からの引き算を「見て」解けるようになると、例えば「104－38」「1012－287」のような計算も暗算でできるようになります。

    例：「104－38」は「100－38は62、そこに4を足して66」
    例：「1012－287」は「1000－287は713、そこにを12を足して725」

    暗算のコツ：
    よく使うかけ算は覚える

    よく使う2けたのかけ算や、中学受験などの算数問題でよく出て来るかけ算も、九九と同じように答えを覚えると計算が速くなります。
    「12×13」は「12×12は144、そこに12を足して156」と簡単に暗算できたり、円周率3.14を使う問題をより速く解けるようになります。

    【工夫して計算するコツ】

    暗算のコツ：
    足し算の順番を変える

    3つ以上の数の足し算は、計算の順番を変えたら計算が速くなる場合があります。
    順番を工夫したら楽に計算できないか、計算をはじめる前に考えてみましょう。
    足したら1の位が0になる数字どうしの足し算からはじめると、速く計算できることが多いです。

    例：「38＋79＋62」は「38＋62を先に計算して100、そこに79を足して179」
    例：「18＋37＋22＋23」は「18＋22は40、37＋23は60で、40＋60で100」

    暗算のコツ：
    キリがいい数で計算してから調整する

    まずキリのいい数で計算してから、キリがいい数とずれている分を調整する方法です。
    使いこなせると、暗算力が上がって計算がとても速くなります。

    例：「296＋77」は「300＋77は377、そこから4（300と296のずれ）減らして373」
    例：「337－98」は「337－100は237、そこから2（100と98のずれ）増やして239」
    例：「199＋498」は「200＋500は700、そこから1（200と199のずれ）と2（500と498のずれ）減らして697」
    例：「604－297」は「600－300は300、そこから4（600と604のずれ）と3（300と297のずれ）増やして307」

    なお、足し算・引き算だけでなく、この方法を使うと簡単に暗算で解けるかけ算もあります。

    例：「499×7」は「500×7は3500、そこから7（1×7の分のずれ）減らして3493」

    調整で増やすか減らすか、はじめはとまどうかもしれませんが、練習するうちにすぐに慣れるようになります。

    暗算のコツ：
    かけ算は先に10や100を作る

    1の位が「5」の数字が入っているかけ算は、他の数字から「2」をわたして10の倍数を作ると計算が速くなります。

    例：「38×5」は「38から5に2をわたすと、19×10と同じになるので190（19＝38÷2、10＝5×2）」
    例：「42×15」は「42から15に2をわたすと、21×30と同じになるので630（21＝42÷2、30＝15×2）」

    また、かけ算に25の倍数が入っている場合は、25×4が100になることを利用して、他の数字から25の倍数に「4」か「2を2回」わたすと計算が速くなります。

    例：「25×16」は「16から25に4をわたすと、100×4と同じになるので400（100＝25×4、4＝16÷4）」
    例：「75×24」は「24から75に4をわたすと、300×6と同じになるので1800（300＝75×4、6＝24÷4）」
    例：「25×6×14」は「6から25に2をわたして14から25に2をわたすと、100×3×7と同じになるので2100（100＝25×2×2、3＝6÷2、7＝14÷2）」

    暗算のコツ：
    同じ数をかけるかけ算は先にまとめる

    一つの式の中に同じ数をかけるかけ算が混じっている場合は、前から順番に計算するのではなく、先にまとめてしまって式を簡単してからかけ算をすると、速く計算できます。

    例：「13×6＋13×4」は「13×（6＋4）と同じで、つまり13×10なので130」
    例：「18×7－13×7」は「（18－13）×7と同じで、つまり5×7なので35」

    円周率3.14を使う問題は、この計算の工夫ができる場合とできない場合で問題を解く速さが全然変わるので、ぜひマスターしましょう。

    例題：半径15cmの円から半径5cmの円のくり抜いた図形の面積は？

    答え：15×15×3.14－5×5×3.14＝225×3.14－25×3.14＝200×3.14＝628（㎠）

    暗算のコツ：
    大体の平均値を基準に調整する

    同じような大きさの数がならぶ足し算は、大体平均になりそうなキリがいい値を決めて、その値からいくつ多いか/少ないか調整すると楽に計算できます。

    例：「42＋44＋37」は「40×3に、2増やして4増やして3減らして123」

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